外壁材としてよく用いられるALCパネル。
名前は知っているものの、具体的にどういったものなのか知っている方は少ないのではないでしょうか？

今回はそんな方に向けて、ALCパネルについてメリットやデメリット、メンテナンスについてご紹介していこうと思います。

ALCパネルとは

ALCとは、“Autoclaved Lightweight aerated Concrete” （高温高圧蒸気養生された軽量気泡コンクリート）の頭文字をとって名付けられた建材です。
珪石・セメント・生石灰・アルミニウム粉末が主な主成分です。

ALCを板状にしたものがALCパネルです。

ALCパネルの使用用途

ALCパネルは外壁用や間仕切壁用、屋根用、床板などに用いられることが多いです。
特に、耐火性や防火性、強度などを求められる建築物の場合は外壁だけでなく、床下地や間仕切り壁、屋根裏の野地板及び鉄骨建築用の耐火被覆など様々な建築部位に使われています。

身近でいくと、高層ビルや遮音壁、住宅外壁などで用いられています。

ALCパネルのメリット

ではそんなALCパネルのメリットは何なのでしょうか？
まず一番のメリットとして、耐火性に優れているというものがあります。
ALCパネルは不燃材料のコンクリートであり、耐火構造の認定を有しています。
防火性や耐火性に優れているため、火に大変強いです。

そのため、高層ビルなどの火事が起きてしまうと大変なことになりかねない建物に優先的に使われます。

また、耐火性の他に強度が高いというのもメリットの一つです。
ALCパネルの内部には、鉄筋マットやスチール製の金網が補強材として組み込まれています。

さらに有害物質が含まれていないだけではなく、重量が軽く、加工しやすいため様々な用途に用いられます。

ALCパネルのデメリット

それでは、そんなALCパネルにはどのようなデメリットがあるのでしょうか？
一番のデメリットは防水性が高くないことです。
内部の気泡に水が浸透すると膨張やひび割れが起こる可能性もあるので、防水性の高い仕上げ材で保護する必要があります。

また、同じように外壁素材として用いられるサイディングボードと比べるとALCパネルはサイズが小さいため、より必要な枚数が多くなります。

その過程でしっかりと継ぎ目にシーリング塗装を行わないと、元々低い耐水性がさらに低くなり、雨漏りなどの原因となってしまうため注意しましょう。

ちなみに、サイディングボードについてはこちらの記事で詳しく解説していますのでご興味がありましたら是非ご覧ください。

【サイディング　外壁】

ALCパネルのメンテナンス

ここまでALCパネルのメリットやデメリットについて見てきました。
次に、ALCパネルをより長持ちさせるためのメンテナンス方法についてご紹介しましょう。

設置後長期間経ってしまうとALCパネルの塗装が劣化してきます。
その結果、チョーキング現象が起こったりしてしまうため、塗装が劣化してきたら早めに再塗装する必要があります。

また、0.3mm未満のひび割れが起こることもあります。
こういった場合には耐水性がさらに下がってしまったり、より重大な事故につながりかねなくなってしまうためこちらも発見次第早めにシーリング塗装を施すなどのメンテナンスを行いましょう。

シーリング自体が劣化してしまうケースもありますので、シーリング塗装をしているからと安心せずに日々チェックを怠らないようにしましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか？
今回は、ALCパネルについて紹介いたしました。

重要な建造物によく用いられることが多いため、日々の細かなメンテナンスが重要となってきます。

弊社では再塗装だけでなくシーリング塗装も承っておりますので、もし心配な方はぜひ一度お気軽にご相談ください。